【両眼開放屈折検査】
両眼開放屈折検査
といわれる検査法がメガネ作製の
ための度数決定には最適な方法
であると考えています。
網膜には「中心窩」という非常に
小さな部分があり、そこに光が当
たると一番いい視力がでます。
両眼で物を見た時、両眼ともに
この中心窩に像が結ばれないと
いけないのですが、片眼が中心
窩からずれて結像してしまう場
合があり、その場合は視力は良
くても、立体視が低下すること
があります。
左右眼の中心窩に正確に
投影されているかどうかは
両眼開放下での屈折検査で
確認できます。
もし片眼にズレがあれば
両眼共に中心窩で結像する
ような矯正法をとるため、
快適でいい視力、立体視の
メガネが作製できます。
通常の視力測定は片眼を隠して
各眼の視力を測るという方法を
とるため、この検査法では視力
は良くてもいい立体視のメガネに
ならないことがあります。
＜中心窩結像＞
ほとんどの眼科や眼鏡店では
メガネの処方度数の決定は
片眼を隠して左右眼別々に検査
し終了することが多いのですが、
片眼ずつ測って見た時は良く見
えたのに両眼で見た時は見にく
いというような事がおきる場合
があります。
この検査法では「中心窩結像」を
考慮したメガネは作製できません。
メガネの度数測定は日常視に近
い状態で測ることが大事で両眼
を開けたままの日常視の状態で
左右各眼の視力を測ることがで
きる特殊な視力装置を用いて
検査する必要があります。
＜楽な違和感の少ないメガネ＞
この方法で測定したメガネは視力
の改善だけでなく、遠近感が向上し
違和感の少ない楽な自然な見え方
の装用感のメガネになります。
【両眼視機能検査】
「両眼視機能検査」もメガネを
作るうえで必須の検査です。
遠くや近くのものを見るために、
ピント合わせをし（調節）、同時
に目標物に両眼の視線を一致さ
せるために、内側に寄せたり
（輻輳）開いたり（開散）します。
この時寄せすぎ（内斜位）や、
開きすぎ（外斜位）、また上下
のずれ（上下斜位）があると
様々な症状がでます。
＜斜位と一般的な症状＞
上下斜位は眉間にモヤモヤ感
（斜位矯正で劇的に軽減）
外斜位は遠近感の低下、疲労
内斜位は車の運転で眼精疲労
この眼位のずれを
「斜位」といい、
この斜位が原因で物が二つに見
えたり（複視）すると、大型免許
の深視力検査が難しくなります。
また長時間の読書で目が疲れる
など日常生活で不便を感じるこ
とが出てきます。
このような症状があれば眼位
を考慮したメガネを作製する
と眼精疲労が改善されます。
写真（左）偏光視力表 BV-1
（両眼開放屈折検査のできる検査器具）